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教授コラム

教授コラム Vol.4「肝胆膵外科の皆さん」

少し、昔のことです。
私も人生に迷っていたころがありました。
ちょうど、飯塚病院に赴任して5年が経とうとしていたころです。優秀な後期研修医もいました。
肝胆膵外科の手術は激しくありましたが、進行がんの患者さんも多く、悲しい別れもたくさんありました。何かブレイク・スルーがいると思っていました。やはり基礎研究が必要だと思いました。
ちょうど前原先生に大学に帰らないかといわれ、大学に返していただく直前のころです。
様々な本を濫読し、気になった言葉を手帳にメモしていました。
たまたま、今日そのころの手帳を見返しましたので、しばらく、その内容をみんなに紹介します。
ですから、内容は完全に本の受け売りです。
でも何かの折に思い出してもらえたら、うれしいですね。

「外科のArtをScienceに結びつけることがわれわれの時代の目標である。」
Theodor Billroth 1876

胃癌の大家のビルロートが1876年に書いた文章だと思います。
150年近く前、外科をscienceにすることを目標にしていたということはすごいことではないでしょうか。
私外科医は患者さんにメスを入れるというすごい職業です。
しかし、Scienceがなければ大工仕事、へたすれば傷害罪です。

残念ながら、出典がわかりません。たぶん、熊本大学の名誉教授の小川道雄先生あたりの本からだと思います。