• 肝胆膵疾患に罹患した患者さんおよび家族の人生をより良いものするために、最良の医療を提供します。当科は、一人ひとりの患者さんを丁寧に診療し、患者さんにとって最善と思われる治療方針を提示し、その実践に全力を尽くします。

  具体的な行動方針

  • 肝臓内科や放射線科、重粒子線治療など関連各科とも協力し、すべてのモダリティーを駆使し、治療成績の向上に貢献する。
  • 患者さんの治療方針を「家族」の立場で再考し、決してあきらめない。
  • 患者さんの不安や苦痛を受け止め寄り添い、優しさを持って診療を行います。

• 科学的な根拠に基づいた診断、治療を行います。

  具体的な行動方針

  • 診療ガイドラインをもとに、最新の知見や自らの研究成果に基づいた診療を行う。

• 信頼を大切にします。
  患者さんと家族に安心感を与える丁寧な説明を心がけ、丁寧な対応をいたします。
  患者さんと家族、そして他専門科の医師のみならず、全医療スタッフと密な連携、良好な関係を築き、信頼関係を築くことに努力します。

  具体的な行動方針

  • 診療科内はもとより、他部署や紹介医との診療内容のフィードバックやディスカッションを密にし、紹介状の返事、診療経過報告を丁寧かつもれのないようにしっかりと行う。
  • 麻酔科・ICU・手術部・看護部など外科に近い部署から他部署へと信頼の輪を拡げていく。

• チームワークを大切にして診療を行います。

  具体的な行動方針

  • 科内、他科医師や医師以外のメディカルスタッフに常に敬意をはらいます。
  • 困った時、つらい時は肝胆膵外科のメンバーで助け合います。
  • 常にお互いの連携を意識して、積極的に情報交換を行います。

• 当医療圏内において真のhigh volume centerとして機能することを目指します。群馬県の患者さんにとって肝胆膵外科の最後の砦として、群馬県民の期待に応えます。

  具体的な行動方針

  • 綿密な術前計画のもと、最新の画像シミュレーション・ナビゲーション技術や門脈塞栓術などのモダリティーを駆使した術前準備を行い、術後肝不全などの合併症の減少と外科治療の安全性を維持する。
  • 高度な手術技術を駆使し、安全な手術を施行する。
  • 腹腔鏡手術においても、適確な手術適応・確実な手術手技・先進技術をもって安全な手術を施行する。
  • 良好な手術成績はもちろん、high volume centerの責務として きちんとした論文業績をつくっていく。
  • 合併症を起こした際は、知力と技術を尽くした治療を行い患者さんの早期回復を目指す。また、その事実と真摯に向き合い、成績改善を目指す努力を常に怠らない。

• 肝胆膵難治癌の克服に向けた集学的治療法の開発に取り組み、情報を発信します。

  具体的な行動方針

  • 群馬大学の強みである重粒子線などの治療をも組合せ、難治癌に対する新しい集学的治療の開発に努める。
  • 治験や臨床試験に積極的に関わり、それらを通して新規の診断、治療法の開発に取り組む。
  • 当科が全国的に認知されるような得意分野、専門分野をつくることに心がける。
  • 膵神経内分泌腫瘍の切除症例が多い特徴を生かした臨床研究を行う。

• 群馬県全体で群馬大学を中心に連携し統一された肝胆膵外科の専門医育成システムを確立し、群馬大学の位置づけを確固たるものにしていきます。

  具体的な行動方針

  • 高度技能専門医修練施設の再認定をめざして安全な手術を実践し、高難度手術の症例数を増やす。
  • 診療で得られた成果や新しい知見を、学会・研究会・論文等で社会に発信する。

• スタッフがover workにならないよう効率的な診療に心がけ、常に安全なback upが取れる体制を目指します。

  具体的な行動方針

  • 病診連携可能な患者は適切に紹介医または地域に戻す。
  • 他の診療科によるフォローが適切と考えられる患者さんは当該科にお願いする。

• 女性医師にとって働きやすい職場環境を目指します。

  具体的な行動方針

  • 肝胆膵外科医としての成長と出産などを通して豊かな人生をおくることの両立を目指して支援していきます。

• 肝胆膵外科の志のある若い医師の入局を歓迎します。

  具体的な行動方針

  • 人が集まる講座をつくるために、診療の業績と論文業績を挙げ、講座内で良い雰囲気をつくり、アピールをしていく。
  • 学生実習、手術手技講習会や、ポリクリ学生への指導を通じて、肝胆膵外科のやりがいと面白さを伝えて、魅力が伝わるような指導を行う。

• 若い肝胆膵外科医に夢と希望をもたらし、充実感と達成感をえられる教育体制を構築します。

  具体的な行動方針

  • 他の外科診療科と協力して、その人に応じた外科専門医を習得へのキャリア・パスをつくる。
  • 若い肝胆膵外科医が綿密な手術指導のもと、力量にあった手術の術者を数多く経験できる、活気ある溢れる診療科を目指す。
  • 優れた実績のある施設に積極的に見学、短期・長期留学などの交流を介した教育を盛んにし、学んだ内容を日常診療に反映させる。

• 診療・研究実績を全国・海外に発信できるリーダーを育成し、全国・国際レベルの学術集会の主催を目指します。

  具体的な行動方針

  • 群馬大学肝胆膵外科として特色ある診療実績・研究実績を示す。
  • 構成員、一人一人が実績、業績を積んで発信する。

肝胆膵外科のメンバーは、誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、節制、黄金律（人からしてもらいたいと思うような行為を他人にする。）などの人生の原則に基づき、個人、家庭人、職業人、社会人としての一貫した生き方を大切にします。

この理念は2015年の11月にみんなの意見をまとめてつくりました。4番目の「チームワークを大切にして診療を行います。」は山中崇弘君が新たにメンバーに加わった2016年4月に考えて、加えられました。9番目の「女性医師にとって働きやすい職場環境を目指します。」は2017年4月に萩原　慶君が新たに考えてくれました。
このように私達の理念はみんなの意見から成り立っています。

（2017年5月　調　憲）